グラフでわかる日本映画館業界の緩やかな衰退。それに変わるものはなにか。

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こんにちは、Tokuです。

最近映画館に映画を見に行ってますか?
値段が高いから、DVDやBlu-rayを借りたり、ストリーミングサービスで見ていたりしませんか?

2019年6月1日より、映画料金が1800円→1900円に値上げすると大手が発表し、それに合わせて値上げする映画館が多く見受けられます。

値上げすると、見に行くのためらいますよね。
そういう思いが、映画館業界を衰退させるのではないかと思います。

年毎の映画料金や入場者数、スクリーン数などを見ていくと、映画館業界は緩やかに衰退していくのではないか、と考えるようになりました。

今回の値上げも衰退を加速させる一因になるかもしれません。
それをグラフと共に考察してきます。

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衰退していくと考える要因は2つ

まじ値上げなんてやってらんねー。

映画料金の値上げ

まずは次のグラフを見ていただきたい。

1970年~2018年までの映画館の料金と入場者数の推移です。
青が代表映画料金、赤が入場者数です。

1970年~1993年の1800円の値上げまで、映画料金が上がるごとに、入場者数が減少傾向にあります。

1800円への値上げ以降、一時的な減少はありましたが、現在は緩やかに回復しているように見えます。

しかし、トレンドラインを見ると下げ傾向にあり、1900円への値上げでまた、入場者数が減少することが予想できます。

入場者数は一般社団法人日本映画製作者連盟のデータを
映画料金は総務省統計局の全国統一価格品目の価格元に作成しています。

映画館数の増加

次に、映画館のスクリーン数と入場者数の関係を見ていきましょう。

青が映画館スクリーン数、赤が入場者数です。

このグラフから推測できることは、

映画への入場者数が減少傾向に対して、映画館のスクリーン数は増加傾向にあること。

つまり、1つの映画館に対する収入が減少傾向にあるということ

映画館のスクリーン数(青)と1スクリーンあたりの入場者数(赤)のグラフです。
1スクリーンあたりの入場者が減少傾向に有ることがわかります。

1つの映画館には複数のスクリーン(通称シネコン、シネマ・コンプレックス)があるので、1つの1スクリーンあたりの収入が減少すれば、それに合わせて映画館の収入も減少します。

1900円に値上がりすると、一時的には収入は増加するかもしれません。
全体としてみると入場者が減少する傾向に向かうので、1スクリーンあたりの収入、映画館の収入は下がるのではないかと考えます。

Dolby Atmosや4DXのプレミアムシアターが衰退を加速させる

2000年よりシネコン数も計測されており、シネコンが占める割合は年々増加しています。

シネコンを導入している映画館は、Dolby Atmosや4DXを導入している映画館が多いでしょう。
それらの維持・管理を行うための費用は実際にはわかりませんが、通常よりは多いと考えられます。

今回の値上げはその費用を賄うための全体的な値上げであると考えますが、全体的な値上げをしなくても良いのではないでしょうか。

これらを維持するために値上げをし、それに合わせて入場者数が減少、結果収入が減少したため、また値上げする。
負のスパイラルではないかなと。

入場者に特別な体験を与えるための施設ですが、それが映画館業界の特別な体験を与えるよう結果になるのではないかと感じています。

でも、

爆音上映は大歓迎なんで、どんどん増やしてください。

今後はどういった流れになるのか

映画館で封切りされた数カ月後には、Amazon PrimeやHulu等のストリーミングサービスで見ることが出来るような状態です。

また、昔に比べ大型ディスプレイやプロジェクターは大幅に値下がりし、 自宅でシネマ環境を整えやすい状態になってきています。

映画館は富裕層の趣味と化し、自宅で映画を楽しむ時代が迫ってきているように感じます。

現に、私もAmazon Primeで映画を見まくっていますから。

ではまた次回~。

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