2007年、スマートフォンという言葉とともに携帯電話業界に革命を起こしたiPhone。
それまではがテンキー主体のガラケーや、物理キーボードを持ったPDA(Personal Digital Assistant)が主流でした。
そのiphone以前にタッチディスプレイと物理キーボード、Windows Mobileという時代を先取りしたかのような変態機種が存在していたことを、ご存じですか?
そう、シャープが製造し、ウィルコムが販売していたw-zero3ですね。
今でこそスペックとしては非常に弱いと言わざるを得ませんが、当時としては高スペック、カスタマイズ性の高さから割と人気の機種でした。
かくいう私もAdvanced/w-zero3[es]を所持していました。
iPhoneなどのスマートフォンが主流になってきた現代、物理キーボードを有したスマートフォンは少数派と言わざるを得ません。
画面をタッチすれば文字入力ができるスマートフォン市場で物理キーボードなんて需要があるのか?と聞かれれば、
ガジェット好きに需要がある。
と答えるでしょう。
それだけ物理キーボード持ちのスマートフォンにはロマンがある。
ポチポチ打てるのって、なんか良いんですよね。
フリック入力も楽でいいんですけど、物理キーボードには安心感があるんですよ。
今回購入したAstro Slide 5G Transformerの開閉機構はロマンがあふれ、またスペックにもロマンが皿からこぼれ落ちそうなほど溢れています。
Astro Slider 5G Transformer気になるなぁ
— おToku🍚おTokuな人生をよろしく! (@Tokutok69373394) March 30, 2020
W-zero3使ってた人いるかな????
わいes使ってた🤣🤣🤣
Sliderと間違ってるけど30日から気になってて、1日に出資しました。
購入はしたけど、発送は2021年なので、今回は購入した理由とかをつらつらと書いていきます。
Astro Slide 5G Transformerって?
イギリスのスマートフォンメーカー、Planet Computerが発表した5G対応の物理キーボードを有した開閉機構付きのスマートフォンです。
Indiegogoというサイトでクラウドファンディングが実施されています。
早期出資者は40%オフで購入することができ、その後一定数は30%で購入ができるようになっています。
出資時点ですでに目標金額を達成していました。
発送日は2021年3月となっています。
スペック
Indiegogo上で公開されているスペック動画を見ていただけると、どんなスマホかすぐに分かるかと思います。
Astro Slide Features from Planet Computers on Vimeo.
Astro Slide 5G Transformerのスペックはこちら
OS | Android 10 OS , Linux OS compatible |
チップセット | MediaTek Dimensity 1000, MT6889 Octa-core 5G SoC |
CPU | 4x A77 @ 2.6GHz, 256KB L2 4x A55 @ 2.0GHz, 128KB L2 2MB L3 |
GPU | ARM G77 9-Core Manhattan 3.0: 120fps |
APU | 3rd Generation, 6-Core Total 4.5 TOPS |
ディスプレイサイズ | 6.53 inch |
解像度 | 2340×1080, 395 ppi |
画面保護 | 傷防止ガラス |
サイズ | 16.4(幅) x 7.66cm(縦) x 1.5(高さ)cm |
重さ | 約300g |
バッテリー | 約4000mAh |
SIM | デュアルナノSIM+eSim |
Wi-Fi | WiFi 6 (2 x 802.11ax) |
モデム | Dual 5G World-wide modem 3GPP Rel. 15 NSA/SA DL 4.7Gbps 2CC UL 2.5Gbps 2CC Sub-6GHz 2G / 3G / 4G / 5G Multi-Mode |
VoLTE | 互換性あり |
ViLTE | 互換性あり |
VoWi-Fi | 互換性あり |
RAM | 6GB – Ultra-fast 4-channel LPDD4x |
カードスロット | microSD |
内部ROM | 128GB |
外部カメラ | 4800万画素+フラッシュ |
インカメラ | 500万画素 |
スピーカー | ステレオ |
Microphone | Integrated ambient Microphone |
3.5mmイヤホンジャック | あり |
Wireless LAN | Wi-Fi 802.11 ax |
Bluetooth | v5.1, BLE AudioGPS |
GPS | AGPS, Glonass, Beidou, Galileo Band L1 + L5 GNSS |
NFC | あり |
FM Radio | あり |
USB | 2x USB Type C OTG support Display Port support (要アダプターケーブル) |
キーボード | メカニカルフルキーボード |
充電 | ワイヤレス充電 急速充電 |
センサー | 加速度センサー コンパス 照度センサー ジャイロセンサー 磁気センサー |
指紋センサー | ディスプレイ表面上に指紋センサーあり |
ボタン | ボリュームアップ/ボリュームダウン/ロックボタン |
気になったこと
いくつか気になったことを書いていきたいと思います。
まずいちばんはじめに気になった点は、開閉機構でしょう。
Planet Computersは、Gemini PDAやCosmo Communicatorsと物理キーボードを有したPDAやスマートフォンを市場に投入しており、物理キーボードを持ったスマートフォンの設計には強みがあることがわかります。
前2台の機構はパカパカ開く開閉式となっていますが、今作は横にずらすスライド式です。
スマートフォンとしても使用できるし、物理キーボードを出してノートPCライクにも使用できる。
いいね!
先の動画でその機構を見ることが出来ますが、斬新なスライド機構ですよね。
スライドして完全開閉することができるし、ディスプレイに角度もつけれるのです。
キーボードケース内にヒンジが内蔵され、スライドするときにそれが引っ張り出て来てディスプレイを支える、それによってキー数の確保やキー幅を確保しやすくなります。
非常に革新的な機構だと思いますが、ヒンジ部の安定性が気になりますね。
次にOSです。
Androidが基本OSですが、Linuxのデュアルブートが可能になっています。
これの利点は、開発環境を手軽に持ち運んで、外でも作業が簡単にできる、という点でしょうか。
チップセットも気になりますよね!
現在のスマートフォンのほとんどはクアルコム社のモバイルSoc、「Snapdragonシリーズ」を搭載しています。
Astro SlideはSnapdragonではなく、Dimensityという台湾のMediaTekが製造しているモバイルSocを採用しています。
ベンチマークについては下記サイトに記載されているので、見ていただければその凄さがわかると思います。
5G対応最強SoC「MediaTek Dimensity 1000」、Antutuスコア51万点でSDM855+を撃破!搭載初号機はRedmi K30シリーズか ー すまほん!!
前2機種共、MediaTek製のチップセットを使用しており、その流れを組んでいるのか、クアルコム製のチップセットは使いたくないのかわかりません。
主流とされている製品以外で良いものを作り、モバイルSoC業界が盛り上がれば、コスト競争により更に安価に、性能の良いSoCが作られ購入することができるようになるかもしれません。
そういった意味でAstro SlideがMediaTek製SoCを使用していることを評価しています。
スライダー式の開閉機構にフルキーボードというそれだけで心躍る仕様なのに、5GとWi-Fi6という最新の仕様に対応したスペックにも心動かされます。
そう、今の最新技術をこれでもかと搭載しているのがAstro Slideなんですよね。
ただ、気になるんですよね・・・重量と高さ・・・
重さが300gに高さが1.5cm・・・
この仕様のアツさはたまらないですけど、厚みも相応にアツい!
重いし厚い!
200g未満の重さが主流のスマートフォン市場に文鎮のごとく鎮座する300g。
高さ1cm未満が主流のスマートフォン市場に彗星のごとく現れる1.5cm。
ことごとく現在の主流から外れたデザイン設計になったAstro Slide!
そこにシビれるあこがれるゥ!
まぁなんでそうなったのか考えると、やっぱり開閉機構とキーボードなんですよねぇ。
バッテリーが4000mhAもの大容量なので、結構な重さになると思いきや、Xperia1マーク2は同容量で高さ7.9mm、重さ約181gです。
つまりAstro Slideもキーボードがなければ同じ重量にすることも可能でしょう。
しかし、キーボード+開閉機構を追加することで120gも増えてるのだと。
また、高さもキーボード込で1.5cmと、かなり厚みを持ったものになりますが、開閉機構、キーボード持ちで見ればかなり薄いほうではないでしょうか?
しらんけど。
バックライト付きのキーボードと5Gの高速通信にも耐えるパワフルなCPUを長時間駆動し続けるだけのパワーを持ったバッテリーを積もうとするとこれだけ必要にもなりますよ。
最後に
2021年発売とかなり先の話ですが、かなりの高スペックなスライド式スマホを4割引きで購入できるのは、ユーザーに対してもかなりのコストメリットがあるのではないかと思います。
販売額は9万6千のところ、4割引きで5万7千、送料込みで6万3千円ほどになりました。
ソニーのフラッグシップスマートフォン Xperia 1 マーク2は、携帯電話ショップで購入すると12万ほどになります。
2021年になったら性能的にどのような位置づけになるかと言えばわかりませんが、現状かなりの高スペックを6万前後で入手できるので、気になった方は出資してみては?
ではまた次回~。
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